ベトナム送り出し機関で働く日本人のブログ

ベトナム生活で日々感じたことを不定期更新します。ベトナム人材(技能実習生、技術・人文知識・国際業務、特定技能、インターンシップ)についてのご相談を承ります。

【雇用維持支援&時限措置】技能実習生から、異業種も転職OKに!その2

前回、新型コロナウィルスによる影響で、帰国できない外国人を対象に、


技能実習を3年または5年修了した外国人が、特定技能14の「異業種」へ転職が可能になるという報道を紹介しました。


異業種への転職が認められることで、先行き不安な方たちが減るであろうと期待が持てます。続報を待っていましたが、詳細が出てきましたのでご紹介します。


在留資格

「特定活動(最大1年・就労可)」へ資格変更許可が認められます。


対象者

①倒産、人員整理、雇止め、採用内定の取消し等により活動できなくなった外国人
・技能実習生、特定技能外国人、高度人材、調理師、留学生など


在留資格でいうところの、「技能実習」、「特定技能」、「技術・人文知識・国際業務」、「技能」、「留学生」などが該当します。


②技能実習を修了した方で、帰国便の確保や本国国内の居住地への帰宅が困難となった外国人


日本-ベトナム間の往来は、少しずつですが再開してきていますし、新型コロナウィルスの影響による特例であると強調されています。


手続き

転職先は、特定技能制度の14分野に限られます。


①介護 ②ビルクリーニング ③素形材産業 ④産業機械製造業 ⑤電気・電子情報関連産業 ⑥建設 ⑦造船・舶用業 ⑧自動車整備業 ⑨航空業 ⑩宿泊業 ⑪農業 ⑫漁業 ⑬飲食料品製造業 ⑭外食


但し、製造業3分野(素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業)については、当該3分野で活動していた特定技能外国人及び当該3分野へ技能実習2号良好修了者として試験免除で移行できる職種・作業の技能実習を行っていた技能実習生であって、その活動中に解雇された者に限られます。


つまり製造業3分野については、食品製造や農業などの異業種経験者は採用できない。ということのようです。


雇用の流れ

 1.外国人と新たな受入れ機関との間で雇用契約を締結
 2.在留資格変更許可申請を行う


 必要書類の中で特殊なものは・・・
 ・申請人を雇用するに至った経緯等を説明する書面
 ・賃金の支払いに関する書面



以上です。
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【特定活動】技能実習生から、異業種も転職OKに!

技能実習を3年または5年修了した外国人が、特定技能14の「異業種」へ転職が可能になるようです。9月上旬から、希望者の受付が開始されます。


出入国在留管理庁は25日、技能実習を修了した外国人が異なる業種に転職できる特例を設けると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で帰国できない外国人を対象とし、雇用の継続を後押しする。9月上旬から希望者の受け付けを始める。


雇用先が決まれば在留資格「特定活動」を付与し、日本で働き続けられるようにする。最長1年間の就労を認める。転職先は外食や建設、農業など人手不足の14業種が対象となる。    

                       引用元:日本経済新聞


在留資格は、「特定技能」ではなく、「特定活動」で期間は最長1年とのこと。


特定技能の14業種とは・・・

①介護


②ビルクリーニング


③素形材産業


④産業機械製造業


⑤電気・電子情報関連産業


⑥建設


⑦造船・舶用業


⑧自動車整備業


⑨航空業


⑩宿泊業


⑪農業


⑫漁業


⑬飲食料品製造業


⑭外食


現行のルールでは、技能実習で経験した同業種への移行に限られています。
例えば、ビルクリーニングを3年修了したら、特定技能でもビルクリーニングには転職できますが、素形材産業に転職することはできません。


外国人リクルート市場の動向

今年4月には、人の出入りが止まりました。最近、入国規制緩和の動きが出てきて少しずつですが入ってくるようになりましたがそれも僅かですし、当面一気になだれ込むようなことはまず起きないだろうと予想されます。また実習生を修了して、本来帰国するはずだった方たちなどが、帰国できない状況です。そういった方たちは、在留資格を特定活動や特定技能に切り替えをして仕事を続けています。


コロナの影響で製造業やサービス業を中心に厳しい状況が続く中、農業や飲食料品製造業については、人不足で求人案件が市場に出回っています。技能実習の職種でいうと、農業やそうざい製造、水産加工などを修了する方は、その後も転職活動がしやすいですが、仕事が減っている業界に身を置く技能実習生やエンジニアの方たちはとても不安な想いをしていると思います。


今回、異業種への転職が認められることで、先行き不安な方たちが少しでも減っていけば良いことだと思います。


「特定技能」と「特定活動」の違いについて

特定技能は、1号5年間、2号5年間の在留が認められています。技能実習2号または3号を良好に修了している。また技能試験や、日本語検定N4合格していることで、留学生などからも資格取得することが可能です。


特定活動は、今回新たに最長1年の在留が認められます。1年後更新できるのか不明です。帰国困難者が保持する特定活動では、特定技能へ移行できますが、異業種に転職した方にも適応されるのか不明です。また3年修了しただけで、無条件に転職できるのか、要件についても明らかにされていません。


追って確認したいと思います。


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ベトナム送り出し機関がブラックだと言われる一因がコレです。

日本語センターで勉強しているベトナム技能実習生から相談を受けました。


彼は紹介者を通じて、弊社の面接に応募し、無事に内定いただきました。約2ヶ月ほど勉強している中で、とても一生懸命で頑張っていて、拙い日本語で昼ごはんやお茶に誘ってくれたり好感を持っていました。そんな彼を紹介してくれた紹介者には感謝していました。


ところが先日、紹介者に支払った手数料と誓約書があることを聞かされました・・・。



ベトナム人材が支払う手数料とは・・・

(手数料について、ご存じの方は飛ばしてください。)
技能実習生が来日するために、送り出し機関へ支払うお金のことです。ベトナムの労働局は、手数料の上限(3年実習)を3,600USD+日本語教育費として約3万円弱と定めています。


技能実習生で来日する人の中には、ベトナム送り出し機関に対して、100万円を超える金額を支払っている場合もあり、悪名高い業者も存在しています。


私たちの会社では、教育費含めて3,800USDと寮費や制服など購入していただく分をご請求します。面接に合格したら半分。来日が決定したら、残りを納めていただきます。


募集、紹介者には、お仕事の紹介料として、1,000USDを本人に請求しても良いと認めています。紹介料について、「?」マークを浮かべてしまう方が多いと思いますが、詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。



紹介料だけで、2,400USDが発生していました・・・。

a) 会社が実習生本人に対して、請求する金額
手数料、教育費3,800USD+半年分の寮費や制服代などとして450USD


b) 紹介料として、紹介者の報酬として認めていた金額 1,300USDまで
*通常1,000USDですが、募集が難しい建設業で、更にコロナ禍ということもあり上限を引き上げていました。


a) + b)=5,500USD


≪紹介者が、実習生に請求していた金額≫

約束で決められている上限額を飛び越えて、日本へ行くために6,200~6,400USDが必要と言われていました。


つまり紹介料だけで、2,000~2,400USDを取っていたことになります・・・。
ベトナム人の収入を考えると、とんでもない負担です。


その後の調査で、同様の被害者は4人もいたことが分かり、既に紹介料を全額支払っていたことが分かりました。強い憤りを感じると同時に、回収は厳しいなと思いました。


基本的に、実習生本人は、金額の内訳を知りません。
手数料、紹介料の総額は、全て送り出し機関に支払っているという感覚です。


≪2名の超過分は返金されることになりました!≫

ひと悶着ありましたが被害を受けた4名の内、2名の紹介者とは、それぞれ1,000USD弱を返金してもらうことで決着しました。


残り2名の紹介者については、内定を辞退して、他社の面接に参加すれば返金する、辞退しなければ返金しない、と。ルールを守らなかった自分を棚に上げて、まともに話が通じない相手でした。。しかも誓約書を書かせていたのは、こちらの紹介者でした。


誓約書には、送り出し機関に金額のことを話してはいけない、約束を反故したら、日本に行けなくなるなど書かれていたようです。誓約書は本人に渡されていないため、詳細を見ることは出来ませんでした。当の実習生たちは、金額について事前に説明を受けた上で払っているから仕方がないと考えていて争うつもりはないようです。


私たちとしては、上は100万円以上ある中で、少しでも沢山の方にチャンスを掴んでほしいという想いで事業をしていますが、それを逆手に取り、自分たちの利益だけのために悪事を行う紹介者に強い憤りを感じています。


≪紹介料が膨らむ理由≫

返金が決まった2名のケースでは、中抜きが発生していました。確認できたのは、紹介者の紹介者のそのまた紹介者といった感じで、紹介料を山分けしていたようです。


自社で集客できれば問題ないのですが、人を通じた紹介、縁故を頼りにするような文化が根強く残っています。人と人との距離が近い、繋がりの強さは、ベトナムの良さでもありますが、送り出し機関が展開するインターネット上での宣伝広告の効果が薄れる原因でもあります。また中には、ブラックな送り出し機関に騙されたとか、穏やかでない口コミもネット上に散見されますので、多少金額が高くなっても、知り合いの紹介を受けた方がマシと考える人も少なくありません。


結局、私たちにしても自社だけで募集できないのが、問題ではありますが、100%自社の看板だけで集客できる送り出し機関は非常に少ない、皆無ではないかと思います。優良で知名度のある会社からも、募集協力の話しが届くことがあるため、どこも募集には苦労していると思います。



・・・今回は、以上です。
実際に勤務先で発生してしまった汚点ではありますが、中に入って見ないと知ることが難しい内部事情だと思います。ベトナム人材業界がどのように成り立っているのか、何故100万円以上の借金を背負う必要があるのか、就業先から逃げてしまうのかなど、問題を多角的に捉えるための材料の一つにしていただければ幸いです。



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