ベトナム送り出し機関で働く日本人のブログ

ベトナム生活で日々感じたことを不定期更新します。ベトナム人材(技能実習生、技術・人文知識・国際業務、特定技能、インターンシップ)についてのご相談を承ります。

貴社が求めるベトナム特定技能人材を採用するには


送り出し機関、人材紹介者の立場から、特定技能人材の面接、書類作成、在留資格認定証明書がおりたところまで一通り経験しました。

そこから感じたこと、気付きをシェアしたいと思います。登録支援機関や、これから採用を検討している受入機関の方は参考にしていただけたら幸いです。



ベトナムの求職者が気になっているのは・・・

ポイントは「お給料」、「勤務地」、「面接日・入社日」です。


①お給料

お給料が高い方がいいのは言うまでもありませんが、待遇の見直しは簡単ではないと思います。そこで求人票の書き方を工夫して、少しでも自社をPRしていただくことが大切です。


≪求人票の書き方について≫
時給制の場合は、見込みの額面、手取り額を明記した方が取りこぼしが減ります。時給だけ聞いて、安いと判断されてしまったらもったいないです。可能な限り、平均残業時間、保険料など控除、寮費や水道光熱費の記載があるものが望ましいです。


技能実習生の求人票の多くには、手取りや残業時間などが明記されています。ベトナムの担当者や求職者側も見聞きし慣れた求人情報の方が、抵抗がないと思います。求人票については、取引先にサンプルやひな形を送るように頼んでみてください。


🔸おススメPOINT
余裕があれば、1~5年間の想定収入を明記してみてください。
求人企業の信用、安心感も高まり、長期勤務をイメージしてくれるかもしれません。


②勤務地

技能実習生の面接では、勤務地について、気にしている人はあまりいません。地域の特性や観光地、地図上のどの辺りにあるのかなど、あまり興味がないようです。


特定技能の面接では、勤務地を気にしている人が思いのほか多いことに驚きました。首都圏、大阪など賃金が高いエリアが人気なのは説明不要と思いますが、他の理由は主に3つあります。


理由1:友人、恋人、配偶者の近く or 一緒に住みたい。
面接前に聞き取りを頼んでおくことをおススメします。会社名義で借りているアパートが、ホテル化したり、近隣トラブルを発生させてしまうことは避けたいです。


理由2:現在の地域を離れたい。or 住み慣れた場所
冬場は寒いすぎるとか、反対に住み慣れているから動きたくないという人がいます。


理由3:新型コロナウィルスの感染状況
求職者本人もさることながら、ベトナムのご家族から色々指示を出される人もいます。内定後に、感染者が多い地域だからと辞退されるということがないように、対策が必要です。


③面接日・入社日

求人票を用意する時点で、面接日・入社日を決めておいた方がいいです。エントリーしても面接ができない、内定をもらっても入社日が分からない状態が数日あるだけで、面接前後に辞退者が出たりします。


在留期限の残り日数が迫っている人もいますし、退職を申し出るタイミングもありますので、できる限り不安要素を排除し、面接~入社までのスケジュールを示すことが大切だと思います。



ベトナムの取引先を選ぶ

Facebookからメッセージが届いたり、電話で営業されることがあるかもしれません。ブログを通じて、私に連絡いただきたいというのが本音ではありますが、営業マンの一生懸命で熱意ある営業に心を動かされる方もいらっしゃると思います。


≪WEBミーティングをしましょう≫

取引先を選ぶにあたっては、必ずWEBミーティングをしてください。本番のWEB面接の模擬という意識で臨んでいただいてはいかがでしょうか。


☑調整・対応力、レスポンス:当日までの日時調整、WEBツールを選んだりスムーズか
☑日本語能力:貴社の担当者として相応しいか。面接の通訳、申請書類の作成など任せられるか。
☑誠実さ:特定技能の制度や契約内容について、質問してみてください。登録支援機関の担当者でも完璧に答えられる人は少ないと思います。そこで誤魔化さず、誠実に受け答えることができるか要チェックです。
☑通信環境:画像、音声が聞き取りにくい場合は、必ず違う環境、違うWEBツールを使い本番で不備がないように確認しましょう。


🔶チェックPOINT
また可能な限り、所属している組織について、信頼できる人から評判や口コミを確認してください。悪評のある送り出し機関やグループ会社の場合は、即お断りしていただきたいです。担当者が問題なくても、所属先がダメなら、基本NGの姿勢が望ましいです。担当者にダメ出ししても、十中八九で改善されません。代表取締役社長、役員名簿に名前が載っているクラスが直接営業してきた場合、対応は早いかもしれませんが、それでも慎重になるべきです。


≪契約内容について、協議しましょう≫

契約書の中に盛り込む内容としては・・・
☑報酬
☑報酬の対価
☑早期退職者への保証
☑支払方法


その他、確認事項・・・
☑候補者資料の作成、リクエスト
☑入社後の対応
☑管理費の有無(制度上、支払う必要はありません。対価として見合うサービスを提供できる場合、納得感があればお支払いしてもよろしいと思います。)



最後に・・・

ベトナム人の社員に不満を言いたくなる気持ち、、よく分かります。繰り返し言っても報連相ができないとか。。


中にはモンスター社員もいると思いますが、、せっかく採用いただいた人材ですから、彼らのポテンシャルを十分に発揮し活躍してもらえるように、先ずは組織の中で課題がないか探ってみてください。


日本語が下手ですよと、ベトナム人スタッフに口酸っぱく言ったところで、逆効果になることも多々あります。彼らに伝わりやすい日本語を日本人が勉強して、齟齬がないようにするのはいかがでしょうか。例えば、語尾に「です。」「ます。」を付けたり、短い文章で区切ったりするだけで、外国人の理解度はグッと高まります。


特定技能では、転職が認められています。出稼ぎ労働のベトナム人たちですが、お金だけで全ての意思決定をする人たちばかりではありません。居心地が良ければ定着率も上がると思います。


私たちは完璧なチームを創る代わりに、完璧な人を探そうとして時を無駄にしている。
Thay vì tạo dựng một tập thể hoàn mỹ, chúng ta lại lãng phí thời gian đi tìm người hoàn mỹ.



ベトナム人材の採用については、こちらまでお問い合わせください。
ご連絡お待ちしております。
vietnam.maru@gmail.com